ウサギと猟犬必勝法(初期位置:ランダム)
とらいおです。
前回までにウサギの初期位置が固定の時、つまり初期位置がHの時について猟犬側が必勝ということを確かめました。今回は初期位置がランダムの場合について考えていきます。
なお、前回までの記事で書いた表現を多用するのでまだ読んでいない方は前回までの記事を読んでから読むことを強く推奨します。
また、今から考える手筋はあくまで自分が普段指している手筋であって最短手もしくは最善手とは限らないということを踏まえて読んでいただき、もし最善手などがある場合はコメントなどで優しく指摘していただけると幸いです。
前回の記事でも書いた通り使用する盤面の画像は全て猟犬側が移動した後(猟犬ターン終了時)となっており、上下対称の盤面については省略します。
それでは考えていきましょう。
初期位置がEの時
この時猟犬はA→Fと移動します。I→F派の人もいると思いますが後々の形が今までに紹介した形に近くなるので今回はA→Fとします。するとウサギはE→Aしか動けないので猟犬はI→Eとします。そうするとウサギはA→Bしか動けないので猟犬は追いかけるようにE→Aと動きます。この時ウサギはB→Cしか動けないのでまた猟犬は追いかける形でA→Bと移動します。
犬A→F ⇒ ウE→A ⇒ 犬I→E ⇒ ウ A→B ⇒ 犬E→A ⇒ ウB→C ⇒ 犬A→B
すると上ルートと全く一緒の盤面になります。よって猟犬側が必勝になります。まとめると
初期位置がEの時
犬A→F ⇒ ウE→A ⇒ 犬I→E ⇒ ウ A→B ⇒ 犬E→A ⇒ ウB→C ⇒ 犬A→B ⇒ (上ルート)
となります。
上ルートがわからない人は過去の記事をご覧ください。
初期位置がBorJの時
BとJは上下対称なので今回はBの時を考えていきます。
この時猟犬側はI→Fとウサギを閉じ込めるように動きます。するとウサギはB→Cと動くしかないので猟犬は追いかけるようにA→Bと動きます。
犬I→F ⇒ ウB→C ⇒ 犬A→B
するとこの場合も上ルートと全く一緒の盤面になります。従って猟犬必勝です。まとめると
初期位置がB(orJ)の時
犬I→F ⇒ ウB→C ⇒ 犬A→B ⇒ (上ルート)
となります。
初期位置がFの時
初期位置がFの時は猟犬側はD→Eと移動します。
犬D→E
この時、ウサギはB,C,G,J,Kの5種類の行き先があります。この内、B,Jについては猟犬がE→Fと移動することで「下ルート⇒ウK→J」のルートと合流します。よって猟犬側必勝です。
また、ウサギがF→Gと移動した場合は猟犬がE→Fと移動することで「下ルート⇒ウK→G」のルートと合流します。よって猟犬側必勝です。
下ルートがわからない人は以前の記事をご覧ください。
ウサギの残りの移動先はCかKですが、これは上下対称なので今回はCに移動したとしましょう。
犬D→E ⇒ ウF→C
この時、猟犬側はA→Fと移動します。
この時、ウサギはB,G,Hの3種類の移動先があります。この内、ウサギがC→Bと移動した場合は猟犬がE→Aとすることで「下ルート⇒ウK→J」のルートと合流します。よって猟犬側必勝です。
また、ウサギがC→Gと移動した場合は猟犬がE→Aと移動することで「下ルート⇒ウK→G」のルートと合流します。よって猟犬側必勝です。
ではウサギがC→Hと移動したときについて考えてみましょう。
犬D→E ⇒ ウF→C
この時、猟犬はF→Cに移動します。
これは「下ルート⇒ウK→H」のルートと合流します(上下逆)。よって猟犬側必勝です。
よって初期位置がFの時も猟犬が必勝ということが説明できました。下にまとめておきたいと思います。
初期位置がFの時まとめ
犬D→E ⇒ ウF→BorJ ⇒ 犬E→F ⇒ (下ルート⇒ウK→J)
犬D→E ⇒ ウF→G ⇒ 犬E→F ⇒ (下ルート⇒ウK→G)
犬D→E ⇒ ウF→C ⇒ 犬A→F ⇒ ウC→B ⇒ 犬E→A ⇒ (下ルート⇒ウK→J)
犬D→E ⇒ ウF→C ⇒ 犬A→F ⇒ ウC→G ⇒ 犬E→A ⇒ (下ルート⇒ウK→G)
犬D→E ⇒ ウF→C ⇒ 犬A→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬F→C ⇒ (下ルート⇒ウK→H)
初期位置がCorKの時
この場合、猟犬はI→Fに動かします。ただA→Fでも全く手筋が変わらないのでお好みでどうぞ。
犬I→F
この時ウサギはB,G,Hの3種類の移動先があります。この内、ウサギがC→Bに移動した時は猟犬がD→Iと移動することで「下ルート⇒ウK→J」のルートと合流します。よって猟犬側必勝です。
また、ウサギがC→Gと移動した場合は猟犬がD→Iと移動することで「下ルート⇒ウK→G」のルートと合流します。よって猟犬側必勝です。
ではウサギがC→Hと移動したときについて考えてみましょう。
犬I→F ⇒ ウC→H
この場合、猟犬はF→Kに動かします。
この時ウサギはC,Gの2種類の行き先があります。まずはウサギがH→Cに移動する時を考えましょう。
犬I→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬F→K ⇒ ウH→C
この時猟犬はA→Fに動かします。
この時ウサギはB,G,Hの3種類の行き先があります。この内B,Gの時は猟犬がD→Aに移動することでパターン3と一致するので猟犬必勝です。
また、ウサギがC→Hと移動した場合は猟犬がK→Gと移動することで「上ルート ⇒ ウC→G ⇒ 犬B→C ⇒ ウG→H ⇒ 犬C→G」のルートと合流します(真の猟犬フォーメーションになるやつ)。よって猟犬側必勝です。
では犬I→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬F→K ⇒ ウH→Gの時を考えてみましょう。
犬I→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬F→K ⇒ ウH→G
この時猟犬はA→Fに動かします。
この時ウサギはC,Hの2種類の行き先があります。この内Cの時は猟犬がD→Eに移動することでパターン4と一致するので猟犬必勝です。
また、ウサギがG→Hと移動した場合は猟犬がK→Gと移動することで「上ルート ⇒ ウC→G ⇒ 犬B→C ⇒ ウG→H ⇒ 犬C→G」のルートと合流します。よって猟犬側必勝です。
以上より初期位置がCまたはKの時猟犬が必勝ということが言えました。下にまとめておきます。
初期位置がC(orK)の時まとめ
犬I→F ⇒ ウC→B ⇒ 犬D→I ⇒ (下ルート⇒ウK→J)
犬I→F ⇒ ウC→G ⇒ 犬D→I ⇒ (下ルート⇒ウK→G)
犬I→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬F→K ⇒ ウH→C ⇒ 犬A→F ⇒ ウC→B ⇒ 犬D→A ⇒ (パターン3)
犬I→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬F→K ⇒ ウH→C ⇒ 犬A→F ⇒ ウC→G ⇒ 犬D→A ⇒ (パターン3)
犬I→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬F→K ⇒ ウH→C ⇒ 犬A→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬K→G ⇒ (上ルート ⇒ ウC→G ⇒ 犬B→C ⇒ ウG→H ⇒ 犬C→Gに合流)
犬I→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬F→K ⇒ ウH→G ⇒ 犬A→F ⇒ ウG→C ⇒ 犬D→E ⇒ (パターン4)
犬I→F ⇒ ウC→H ⇒ 犬F→K ⇒ ウH→G ⇒ 犬A→F ⇒ ウG→H ⇒ 犬K→G ⇒ (上ルート ⇒ ウC→G ⇒ 犬B→C ⇒ ウG→H ⇒ 犬C→Gに合流)
初期位置がGの時
この場合、猟犬はI→Fに動かします。ただA→Fでも全く手筋が変わらないのでお好みでどうぞ。
犬I→F
この時ウサギはC,H,Kの3種類の行き先があります。この内ウサギがG→Cに移動するときは猟犬がA→Bと移動することで上ルートに合流するので猟犬必勝です。
また、ウサギがG→Kに移動するときは猟犬がA→Bと移動することで下ルートに合流するので猟犬必勝です。
そしてウサギがG→Hに移動するときは猟犬がF→Kと移動することで「初期位置Cの時の犬I→F ⇒ ウC→H」に合流するので猟犬必勝です。
よって、すべての場合において猟犬が必勝と言えます。下にまとめておきたいと思います。
初期位置がGの時まとめ
犬I→F ⇒ ウG→C ⇒ 犬A→B ⇒ (上ルート)
犬I→F ⇒ ウG→K ⇒ 犬A→B ⇒ (下ルート)
犬I→F ⇒ ウG→H ⇒ 犬F→K ⇒ (初期位置Cの時の犬I→F ⇒ ウC→Hに合流)
長くなりましたが、以上ですべての初期位置について猟犬側の必勝ということが示せました。よってウサギと猟犬は猟犬必勝のゲームです。しかし、1ミスするだけでウサギの必勝になる場面が多く、ゲームとして絶妙なバランスの上で成り立っていると思います。今でも1日に数時間プレイするぐらいには好きです。
もしこの記事が参考になれば幸いです。
それでは。